2−1 有期労働契約に関する質問

 

【質問】

「有期雇用職員の契約更新について、再度更新すること及び契約条件を3年または更新2回までとして再採用は可能か?」というご質問をいただきました。

 

【回答】

結論としては、「契約条件を3年または更新2回までとして再採用する」ことは、可能です。

ただし、本来的には有期契約社員は、臨時の業務内容処理に利用するのが本来の姿ですので、仕事が継続してある場合は、なるべく本採用にするのが望ましいのです。したがって、厚生労働省の「有期雇用に関するガイドライン」によって、以下の点にご注意ください。

 

1、使用者は、有期労働契約の締結に際して更新の有無と「更新の判断基準」を明示しなければなりません。

2、上記の判断基準は、(1)契約期間満了時の業務量、(2)労働者の勤務成績・態度、(3)労働者の業務遂行能力、(4)会社の経営状態、(5)従事している業務の進捗状況などが考えられます。

3、使用者は、短い労働契約を反復して更新することがないように配慮する必要があります(労働契約法17条)。したがって、更新2回が計画されているならば、その期間を当初から契約期間とするべきでしょう。

4、使用者は、次の場合は30日前に「雇止めの予告」が必要になります。(1)3回以上更新されている場合、(2)1年を超えて継続して雇用されている場合、(3)1年を超える期間の労働契約を結んでいる場合、です。

 

その他、詳細な注意事項を記載した厚生労働省の「有期契約労働者を雇用する事業主の皆様へ」というパンフレットがありますので、ご参照ください。

以上 2011.12

 

 

 

                      2−2 有期労働契約の5年継続で無期限雇用になること

 

【質問】

「有期雇用職員の契約社員やパートを同じ職場で、5年を超えて働いている場合に、本人が希望すれば期限がない雇用に切り替えることを企業に義務付けられるのですか?」というご質問をいただきました。

 

【回答】

結論としては、「労働契約法」が改正されて、2013年に上記の通りに施行される見通しです。

 

<改正労働契約法のポイント>

1、使用者は、有期労働契約の締結に際して更新の有無と「更新の判断基準」を明示しなければなりません。

2、契約更新を繰り返したパート・契約社員の雇い止めを禁止されます。

3、契約期間の有無にかかわらず、待遇に不合理な格差を設けないことが求められる。

(ただし、正社員とまったく同じにすることを求めているのではない)

 

4、また、5年間のうちに6カ月間を別な会社で働くなどした場合には、5年の期間積み上げ対象としない。

 

 

以上 2012.08

 

 

                      2−3 就業規則と異なる労働契約の内容

 

【質問】

「就業規則と異なる労働契約の内容」は、就業規則が優先されるのですか。

 

【回答】

結論としては、労働契約の内容が、労働者に有利であれば、労働契約が優先されます。下記の「労働契約法」をご参照ください。

 

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労働契約法 (1部抜粋)

第二章 労働契約の成立及び変更

(労働契約の成立)

第七条  労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

(就業規則による労働契約の内容の変更)

第九条  使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。

第十条  使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

(就業規則違反の労働契約)

第十二条  就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

 

 

 

 

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